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退職+フリーランス初年度の年金手続きガイド|切り替え・免除・iDeCoも解説

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Nao@フリーランス薬剤師

Nao@フリーランス薬剤師|調剤薬局と業務委託契約中
病院・薬局での経験を活かし、自由な働き方やお金の知識をブログで発信しています。
薬剤師免許・認定薬剤師・簿記3級・FP3級保有

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💬 退職後の年金、何から始めればいい?

会社を退職してフリーランス薬剤師として働き始めると、まず直面するのが「社会保険の切り替え」です。特に年金については、

  • 国民年金への切り替え方法
  • 手続きの期限や必要書類
  • 保険料の支払いが厳しいときの対処法
  • 将来の年金額をどう確保するか

など、気になるポイントがたくさんあります。

この記事では、退職後に必要な年金の手続きを順を追って解説し、実際の市区町村での手続き方法やオンライン申請、免除制度、さらに老後に備えるための上乗せ制度(iDeCo・付加年金等)までをわかりやすくまとめました。

「何からやればいいかわからない」という方も、読み進めながら一つずつ整理できる内容になっています。

手続き方法、免除制度、将来に向けた年金設計までを、フリーランス薬剤師の視点でわかりやすく解説します。

退職後の年金はどう変わる?まず厚生年金の喪失を確認しよう

退職後の年金①

会社を退職すると、それまで勤務先を通じて加入していた「厚生年金保険」の資格を失います。
つまり、会社員時代のように自動で年金保険料が引き落とされる仕組みはなくなり、自分で年金制度の手続きを行う必要が出てきます。

退職後は、20歳以上60歳未満のすべての人が「国民年金」に切り替えて加入しなければなりません。
この切り替えを怠ると、未加入期間が発生し、将来の年金受給資格や受け取れる年金額に悪影響が出る可能性があります。

退職した翌日をもって厚生年金の資格を喪失し、国民年金に加入する必要が生じます。
この切り替え手続きは、退職日の翌日から数えて14日以内に行う必要があるため、忘れずにスケジュールを確認しておきましょう。

なぜ国民年金に切り替える必要があるのか?

退職後の年金②

退職後の年金手続きでは、「なぜ自分で国民年金に加入しなければならないのか?」という疑問を持つ方も多いかもしれません。

日本の年金制度は「全員加入」が原則で、20歳以上60歳未満のすべての人が、会社員時代は厚生年金、自営業や無職になった場合は国民年金に加入する必要があります。

退職すると自動的に「厚生年金」の資格を失い、代わりに「国民年金の第1号被保険者」として自分で保険料を納める仕組みに切り替わります。

この加入状況は、将来の年金受給資格や年金額に直結するため、仕組みを理解したうえで早めに対応しておくことが大切です。

国民年金への切り替え方法|必要書類と届出の流れ

退職後の年金③

国民年金への切り替えは、住民票のある市区町村の窓口で行います。
手続きは原則として退職日の翌日から14日以内に行う必要があります。

必要書類の例

  • 年金手帳または基礎年金番号通知書
  • 離職票や退職証明書など、退職日を確認できる書類
  • マイナンバーカードまたは通知カード
  • 本人確認書類(運転免許証、マイナンバーカードなど)
  • 印鑑(必要な自治体のみ)

※自治体によって必要書類や印鑑の有無が異なるため、事前に市区町村の公式サイトなどで確認しておくのがおすすめです。

👉 詳しくはこちら: 国民年金の加入手続きについて(日本年金機構)

手続きの所要時間

一般的には30分〜1時間程度で完了します。
混雑を避けるなら、午前中の早い時間に行くと比較的スムーズです。

マイナポータルを使えば自宅からも申請できる

退職後の年金④

市区町村の窓口に行かなくても、マイナポータルを使えば自宅から年金関連の手続きが可能です
対応している市区町村に住んでいる場合は、ぜひ活用を検討してみましょう。

マイナポータルでできる主な年金関連手続き

  • 国民年金第1号被保険者の加入届
  • 国民年金保険料の免除・納付猶予申請
  • 付加保険料の申出・辞退
  • 産前産後期間の保険料免除申請
  • 口座振替の申込・変更・停止 など

👉 詳しくはこちら: マイナポータル|対応している手続き一覧

オンライン手続きに必要なもの

  • マイナンバーカードと暗証番号(4桁・6〜16桁)
  • ICカードリーダー または対応スマートフォン
  • インターネット環境(パソコンやスマホ)
  • マイナポータルの利用者登録(初回のみ)

※スマートフォンでの利用には専用アプリのインストールが必要です。

保険料が負担に感じたら|免除・猶予制度を活用しよう

退職後の年金⑤

退職してフリーランスとして独立した直後は、収入が安定せず、年金保険料の支払いを負担に感じることもあるかもしれません。
そんなときに活用できるのが「免除・猶予制度」です。

主な制度の種類と対象者

  • 全額免除:本人や世帯主・配偶者の所得が一定基準以下の場合
  • 一部免除:一定所得を超えるが全額支払いが困難な場合(1/4〜3/4免除)
  • 納付猶予:50歳未満で所得が基準以下の場合(学生納付特例と同様)
  • 特例免除(失業):退職に伴う失業で前年の所得にかかわらず申請可能

どの制度が適用されるかは、前年所得・家族構成・退職状況によって異なります。
まずは市区町村の窓口や公式サイトで条件を確認してみましょう。

👉 詳しくはこちら: 国民年金保険料の免除・納付猶予制度(日本年金機構)

年金に上乗せする3つの制度|iDeCo・国民年金基金・付加年金

退職後の年金⑥

国民年金だけでは将来の生活に不安を感じる方も多いかもしれません。
そんなときに活用できるのが「上乗せ制度」です。フリーランスの立場でも利用できる制度が複数あり、自分のライフスタイルや資金状況に合わせて選ぶことができます。

iDeCo(個人型確定拠出年金)

  • 掛金が全額所得控除となり、節税効果がある
  • 運用益が非課税で老後資金を効率的に積み立てられる
  • 原則60歳以降に年金または一時金として受け取り

👉 詳しくはこちら: iDeCo公式サイト|制度の概要と手続き

国民年金基金

  • 公的年金に上乗せして受け取れる終身年金や確定年金の制度
  • 掛金額や受取方式(終身/一定期間)を選べる
  • 掛金は全額所得控除対象

👉 詳しくはこちら: 国民年金基金連合会|加入とシミュレーション

付加年金

  • 月額400円を上乗せして納付することで、将来の年金額が増える制度
  • 「納付月数 × 200円」が年額で加算される(例:20年で年4.8万円増)
  • 国民年金基金との併用は不可

👉 詳しくはこちら: 付加年金制度の詳細(日本年金機構)

まとめ|退職後の年金手続きで押さえておきたいポイント

退職後の年金⑦
  • 会社を退職すると厚生年金の資格を喪失し、自分で国民年金に加入する必要があります
  • 切り替えは退職日の翌日から14日以内に市区町村で手続きを行うのが原則です
  • 支払いが難しい場合は、免除や猶予制度を活用すれば負担を軽減できます
  • 将来の年金額に不安がある方は、iDeCoや国民年金基金、付加年金といった上乗せ制度も検討しましょう

退職直後は慌ただしくなりがちですが、年金手続きは期限があるため早めの対応が安心です
必要な書類や制度内容を確認し、自分に合った選択をしていきましょう。

👉 退職後の制度や手続きについて詳しく知りたい方は、フリーランス薬剤師の退職後制度まとめ をご覧ください。