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フリーランス薬剤師の事業用口座の始め方|口座を分ける理由と選び方

事業用口座の始め方(アイキャッチ画像) 退職・開業準備ガイド
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この記事を書いた人
Nao@フリーランス薬剤師

Nao@フリーランス薬剤師|調剤薬局と業務委託契約中
病院・薬局での経験を活かし、自由な働き方やお金の知識をブログで発信しています。
薬剤師免許・認定薬剤師・簿記3級・FP3級保有

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「フリーランスになったら、銀行口座って分けたほうがいいの?」
開業準備を進める中で、そんな疑問が浮かんだことはありませんか。

私もフリーランス薬剤師として独立準備をしていた頃は、
「今の個人口座でも十分では?」と思っていました。

ところが開業費の整理を始めてみると、
経費と生活費が同じ口座で混ざっているだけで、
想像以上に管理が煩雑なことに気づきました。

明細を見返すたびに、
「これは開業準備の支出? それとも日常の買い物?」
と判別に時間がかかり、地味に手間が増えていったんです。

そこで事業用口座を家計と分けてみたところ、その後は入出金の整理が一気にスムーズになりました。
毎月の収支や残高も把握しやすくなり、
“お金の流れを分けるだけ”で安心感が増すのを実感しました。

フリーランス薬剤師は、報酬や経費の管理から確定申告まで、基本的に自分で進める必要があります。
だからこそ最初に整えておきたいのが、「お金の通り道」です。

この記事では、次の内容を整理します。

  • 事業用口座を家計と分けるべき理由(混ざると何が困るか)
  • 個人口座とビジネス口座、どっちを選ぶか(判断の目安)
  • ネット銀行を中心に家計と“混ざらない配置”を作る選び方
    (楽天・住信SBI+必要ならGMOあおぞら)
  • 筆者の運用例(楽天銀行〈個人ビジネス口座〉)

大事なのは「どの銀行が正解か」よりも、家計と分けて“事業のお金が通る口座”をひとつ作ること
まずはここを決めるだけで、管理がぐっとラクになります。

では、さっそく事業用口座の整え方から順番に見ていきましょう。

開業届の手順をあらためて確認したい方はこちらもどうぞ。
👉 フリーランス薬剤師の開業届と青色申告|退職前後でも迷わず進める方法

まずは基本|事業用口座を家計と分ける理由

事業用口座の始め方(H2イラスト①)

フリーランスとして働き始めると、報酬の受け取りから経費の支払い、確定申告まで、基本的にすべて自分で管理することになります。
すると、口座まで増やさず「今使っている個人口座で十分では?」と思うのも自然です。
取引が少ないうちは、それでも回ってしまうこともあります。

ただ、負担になりやすいのは“回るかどうか”ではなく、事業と家計のお金が混ざった状態が続くことです。
入出金の明細を見るたびに「これは経費?それとも生活費?」と判別が必要になり、確認作業が積み上がっていきます。
この小さな手間が、記帳を遠ざけたり、記録漏れの原因になったりします。

だからこそ最初にやるべきなのは、お金の通り道を分けておくこと
家計と分けた“事業用の口座”をひとつ決めるだけで、次のようなメリットが出ます。

  • 判別が減る(経費か迷わない)
  • 入出金が追える(事業の収支が見える)
  • 記帳が続く(確認中心で回る)

長く続ける前提なら、まずは家計と分けるのが基本です。
次は、「個人口座でもOKなのか」「ビジネス口座を作るべきか」を整理していきます。

個人口座でもOK?事業用口座(ビジネス口座)は必要?

事業用口座の始め方(H2イラスト②)

事業用口座を家計と分ける方針が決まると、次に迷いやすいのが「口座の種類」です。

どっちを選ぶ?ビジネス口座か個人口座か

選択肢は大きく2つです。

  • ① ビジネス口座を作る(個人事業主向け口座・個人ビジネス口座など)
  • ② 個人口座を“事業用として”使う(家計口座とは別にして運用する)

どちらを選んでも、事業のお金が家計と分かれていれば目的は達成できます。

ビジネス口座を使う理由と注意点

ビジネス口座の良さは、ひと言で言うと“仕事用として説明しやすい”ことです。

  • 体裁が整うので、取引先に口座の位置づけを伝えやすい
  • 事業用として用意された前提なので、後から揉めにくい(安心感がある)

一方で、注意点もあります。

  • 開設時に開業届控えなどの書類提出が必要になることがある(=手間が増えやすい)
  • 銀行によっては、個人向け口座に比べて使い勝手が落ちると感じることもある

「きちんと仕事用の体裁で始めたい」「後から余計な不安を増やしたくない」なら、ビジネス口座は相性がいいです。

個人口座を事業用にする場合の注意点

多くの銀行では、「個人口座を事業目的で使うこと」は原則として推奨されていません。

ただ実務では、個人口座を“事業用として”運用している人も少なくありません。
仮に利用目的の確認が入ったとしても、案内に沿って口座を見直す/ビジネス口座へ切り替える、といった対応で整理できます。

その前提で個人口座で始めるなら、やることはシンプルです。

  • 家計と混ぜない(ここだけは徹底)
  • 事業の入出金はその口座に寄せて、事業のお金の通り道を一本化する

迷うなら、ビジネス口座が無難です。
ただし、「個人口座かビジネス口座か」よりも、まずはこの“運用の線引き”が守れるかを基準に考えるのが現実的です。

では次は、ネット銀行(楽天/住信SBI/GMOあおぞら)の中で“混ざらない配置”を作る選び方を整理します。

口座選びと運用例|ネット銀行で“続けやすい形”を作る

事業用口座の始め方(H2イラスト③)

ここからは、ネット銀行を中心に、家計と混ざらない配置を作る考え方を整理します。

ネット銀行が主流。まずは“この2つ”から選べばOK(+必要なら第3)

フリーランスの事業用口座は、まず楽天銀行住信SBIネット銀行の2択で考えれば十分です。
どちらもオンライン完結で口座維持費が無料。振込手数料も比較的安く、マネーフォワードなどの会計ソフトともスムーズに連携できます。

もうひとつ挙げるならGMOあおぞらネット銀行。これは「第3の選択肢」として、必要がある人だけ検討すればOKです。

※屋号付き名義が必要なら、対応している銀行(例:楽天・GMOあおぞら)を選びましょう。

一方で、メガバンクや地方銀行は「通帳があって安心」「信用がありそう」といった印象はあるものの、振込手数料が高めで、手続きも対面中心になりがちです。
店舗へ行く手間まで含めると、日々の入出金がネットで完結するネット銀行のほうが実用的です。

家計口座との使い分け|混ざらない“線引き”を作る

まず使い分けの基本ルールはこれだけです。

  • 家計口座:生活費・貯蓄
  • 事業用口座:報酬の受け取り・経費の引き落とし

※ここでいう「事業用口座」は、ビジネス口座でも個人口座でもOKで、“事業用として使う1口座”のことです。

以下は、よくある使い分けパターンです(正解はひとつではありません)。

パターン1:同じ銀行で「家計用」と「事業用」を分ける(口座を2つ持つ)

使い慣れたUIのまま、役割だけ分けられるのが強みです。

  • 例)家計:楽天(個人口座)/事業:楽天(個人ビジネス口座)

パターン2:銀行を分けて、家計用と事業用を切り分ける(個人口座でOK)

そもそも別の銀行にすると、通知や履歴の時点で混ざりにくくなります。

  • 例)家計:住信SBI(個人口座) /事業:楽天(個人口座)

パターン3:家計が複数でも、事業だけは“1口座に集約”

家計側は複数口座でも構いません。
ただし、事業側は入金・引落を1口座に寄せるのがコツです。

  • 例)家計:楽天+住信SBI(目的別に併用)
          事業:楽天(個人ビジネス口座)/GMOあおぞら(個人口座)

「どっちが良いか迷う」より、混ざらない配置にできるかで決めると失敗しにくいです。

筆者の運用例|楽天銀行(個人ビジネス口座)でこう回している

筆者は、事業用口座として楽天銀行の「個人ビジネス口座」を利用しています。
開業前は家計用に楽天銀行、資金移動に住信SBIネット銀行を使っていました。
個人事業主になるタイミングで、事業用は楽天銀行の個人ビジネス口座を選択しています
(当時はGMOあおぞらを知らず、半ば消去法でしたが結果的に快適です)。

運用で意識しているのは、「入金・引き落とし・家計移動」をできるだけ自動化して、確認回数を減らすことです。

  • 入出金通知:報酬の入金はメールで自動通知。残高もブラウザですぐ確認可能。
  • 支払い:経費はクレジットカードに集約し、引き落としを自動化。
  • 生活費の移動:「毎月おまかせ振込予約」で、家計口座へ一定額を移動。
  • 現金支出:必要な場面はプライベートで立替え、帳簿上で処理。

こうした仕組みを作っておくと、月1〜2回の確認だけでも回せるようになります。
会計ソフト(マネーフォワード)との連携もスムーズで、入出金が自動反映されるので、記帳の負担を最小限にできます。

現金で払う必要がある支出は家計側でまとめて払い、
事業側はあとで帳簿に反映しています。
事業でも現金を動かすと「現金の管理」が二重になって混ざりやすいので、
現金のやり取りが少ないならこの形がいちばんラクに感じています。
そのため、キャッシュカードも発行せずに運用できています。

次は、一例として筆者が使っている「楽天銀行(個人ビジネス口座)」の開設手順を、画面の流れに沿って説明します。

楽天銀行(個人ビジネス口座)の開設手順

事業用口座の始め方(H2イラスト④)

楽天銀行の「個人ビジネス口座」は、申込みはオンラインですが、
審査用に事業内容を確認する書類(開業届など)の郵送が必要です。

また、個人ビジネス口座は「楽天銀行の個人口座」を持っていることが前提です。
まだ個人口座がない場合は、先に個人口座を開設してから進めましょう。

※筆者の体感では、申込み〜利用開始までおおよそ3週間ほどかかりました
(時期や審査状況で前後すると思います)。

ステップ1|口座開設の申込み

まずは楽天銀行の公式サイトから、個人ビジネス口座の申込みを行います。

  1. 楽天銀行の「個人事業主のお客さま」ページを開く
  2. 「個人ビジネス口座開設申込み」をクリック
  3. 楽天銀行の個人口座(プライベート口座)にログイン
  4. ログイン後、下にスクロールして「個人ビジネス口座開設」を選択
  5. 「個人ビジネス口座を開設する」をクリック
  6. 同意事項の確認や必要情報を入力(屋号が不要な場合はピリオド「.」を入力)
  7. 確認画面で個人口座の暗証番号を入力し、申込みを確定
  8. 完了画面が表示されたら申込み完了(登録番号は控えておく)
  9. 申込み完了後、確認メールが届く

楽天銀行公式サイトを開く

事業用口座の始め方(手順①)
事業用口座の始め方(手順②)
事業用口座の始め方(手順③)

楽天銀行の個人口座へログイン

事業用口座の始め方(手順④)
事業用口座の始め方(手順⑤)
事業用口座の始め方(手順⑥)
事業用口座の始め方(手順⑦)
事業用口座の始め方(手順⑧)
事業用口座の始め方(手順⑨)
事業用口座の始め方(手順⑩)
事業用口座の始め方(手順⑪)

ステップ2|開業届などの書類を郵送

申込み後、楽天銀行から「ご案内」と「返信用封筒」が郵送されます
(到着まで 3〜7日程度)。

事業の実在を確認するため、次のいずれかの書類を1点同封して返送します。

  • 個人事業の開業届(コピー)
  • 個人事業開始申告書(コピー)
  • 商業登記簿謄本(原本)

特段の理由が無い限り、開業届の写しで問題ありません

なお、税務署の収受印付き控えがない場合は、
e-Taxの「受信通知(画面印刷)」と「開業届(申請データ)」を印刷して提出します。

いずれの場合も、右上に「登録番号」を記載する必要があります
(印刷・コピーした書類すべてに手書きで記入します)。

書類がそろったら、返信用封筒に入れてポストへ投函します。

※郵送は「申込みから180日以内に銀行へ到着しないと取消」になるため注意して下さい。

💡 e-Tax提出時の印刷手順(例)

  1. e-Taxにログインする
    マイナポータルと連携している方は、マイナポータル経由でもログインできます。
  2. 「メッセージボックス」→「受信・お知らせ通知」を開く
  3. 「個人事業の開業・廃業等届出」を選択
  4. 「受信通知」を印刷(PDF保存しておくと再利用可)
  5. 「帳票を表示する」をクリックし、開業届のPDFをダウンロード・印刷
  6. 印刷した「受信通知」と「開業届(申請データ)」の右上に登録番号を手書きで記入

e-TAXへログイン

事業用口座の始め方(手順⑫)
事業用口座の始め方(手順⑬)
事業用口座の始め方(手順⑭)
事業用口座の始め方(手順⑮)

💬 この方法(開業届(e-Taxの受信通知と申請データの印刷)のみの提出)で筆者は問題なく審査を通過できましたが、業種や申告内容によっては、契約書や請求書などの追加資料を求められるケースもあるようです。

ステップ3|開設完了メールの受信と初回ログイン

書類が受理されると、審査を経て開設準備が整います。
楽天銀行から口座開設の案内メールが来たら、次の流れで初回ログイン設定を行います。

  1. 楽天銀行の個人口座(プライベート口座)にログイン
  2. ページ下部(フッター)にある「個人ビジネス口座開設」をクリック
  3. 「個人ビジネス口座開設申込み 閲覧・参照」画面で、開設状態が「手続き完了」になっていることを確認
  4. 「仮ログインパスワードを取得する」をクリック
  5. 個人口座の暗証番号を入力し、支店番号・口座番号・仮ログインパスワードをメモ
  6. 楽天銀行のログイン画面で、初期ログインID(支店番号+口座番号の10桁)と仮パスワードを入力してログイン
    ※ ログイン画面は個人口座のものと共通です。
  7. 初回ログイン後、ユーザーID・パスワード・暗証番号を設定
  8. 再ログインして、ワンタイムパスワード用メールアドレスと合言葉(追加認証)を登録
  9. 設定が完了すると、利用開始できます

楽天銀行の個人口座へログイン

事業用口座の始め方(手順④)
事業用口座の始め方(手順⑤)
事業用口座の始め方(手順⑯)
事業用口座の始め方(手順⑰)
事業用口座の始め方(手順⑱)

楽天銀行のログイン画面へ移動

事業用口座の始め方(手順⑲)

ログイン後、ユーザーID・パスワード・暗証番号を設定します。
その後、再度ログインしてメールアドレスと合言葉を設定し、利用を開始します。

この流れを押さえておけば、楽天銀行の個人ビジネス口座はスムーズに開設できます。
書類の準備と登録番号の記載を忘れずに、早めに手続きを進めておきましょう。

では最後に、ここまでの内容を踏まえて「口座選びのポイント」をまとめます。

まとめ|口座を分けると「記帳が続く仕組み」になる

事業用口座の始め方(H2イラスト⑤)

事業のお金が家計と混ざると、明細を見るたびに「これは経費?生活費?」の仕分けが必要になります。
この小さな迷いが積み重なると、記帳が後回しになり、記録漏れも起きやすくなります。

だからこそ、最初にやることはシンプルです。
家計と分けた“事業用の口座”をひとつ決めて、お金の通り道を分けること。
これだけで判別が減り、入出金が追いやすくなり、「記帳が続く形」に近づきます。

口座の種類(ビジネス口座/個人口座)で迷うなら、基準はひとつ。
「家計と混ざらない状態を作れるか」で決めるのが現実的です。
迷うならビジネス口座が無難ですが、回しやすい形で始めて、必要になったタイミングで切り替えるでも十分対応できます。

銀行選びも同じで、「どの銀行が正解か」より混ざらない配置を作れるかが大切です。
楽天・住信SBIを軸に、自分の家計口座に合わせて“線引き”しやすい形を選ぶと、運用がラクになります。
この記事では一例として、楽天銀行の運用例と開設手順も紹介しました。

次に整えるのは、支払いの出口です。
口座が決まったら、経費の支払いを事業用クレカに集約していくと、さらに続けやすくなります。

次に進めるアクションはこちら:

👉 楽天銀行|個人ビジネス口座開設申込(公式サイト|オンライン申込みはこちら)
まずは、事業用口座の開設から始めてみましょう。
以下の公式サイトからオンラインで申し込みできます。

👉 フリーランス薬剤師の事業用クレカの始め方|支払いを分けてラクに管理
次に整えるのは、支払いの出口です。
口座が決まったら、経費の支払いを事業用クレカに集約していくと、さらに続けやすくなります。

👉 フリーランス薬剤師の開業準備まとめ|独立前に必要な実務と手続きをまとめて確認
退職後の手続きから、開業準備・事業インフラの整備まで、
フリーランスとして独立するために必要な実務を一つの流れで整理したまとめ記事です。