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フリーランス薬剤師の業務委託契約書のつくり方|テンプレ活用でもOK

業務委託契約書のつくり方(アイキャッチ画像) 実務・会計ガイド
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この記事を書いた人
Nao@フリーランス薬剤師

Nao@フリーランス薬剤師|調剤薬局と業務委託契約中
病院・薬局での経験を活かし、自由な働き方やお金の知識をブログで発信しています。
薬剤師免許・認定薬剤師・簿記3級・FP3級保有

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雇用から業務委託に切り替わるとき、
多くのフリーランス薬剤師が戸惑うのが「業務委託契約書」です。

業務委託契約書について、
「委託側(調剤薬局側)が用意するものなのでは?」
と、なんとなく感じている方も多いかもしれません。

ただ実際には、業務委託の前例がなく、
契約書を作成するノウハウがない薬局も少なくありません。

また、業務委託自体がこちらからの提案だった場合、
「契約書を用意してください」と言い出しづらい場面もあります。

私自身も、雇用から業務委託へ切り替える際、
こちらから叩き台(ドラフト)を用意し、
内容をすり合わせていく形を取りました。

この記事では、そうした実体験をもとに、

  • 業務委託契約書がなぜ必要なのか
  • 最低限、どんな内容を押さえておけばよいのか
  • 最初の一通を「叩き台」としてどう用意すればよいのか

を、フリーランス薬剤師向けにやさしく整理します。

結論から言えば、
契約書は最初から完璧である必要はありません。
考えるべきポイントを押さえ、
まずは叩き台を用意するだけでも、契約の話は前へ進みます。

「契約書が不安で、次の一歩が踏み出せない」
そんな方が、少し肩の力を抜いて準備を進められるよう、
この記事がひとつの指針になれば幸いです。

最初の案件づくりから、業務委託へ切り替えた実体験を知りたい方はこちらもどうぞ。
👉 フリーランス薬剤師の初案件の作り方は?|雇用から業務委託への実体験

開業届や青色申告など、退職前後の準備を整理したい方はこちらもどうぞ。
👉 フリーランス薬剤師の開業届と青色申告|退職前後でも迷わず進める方法

業務委託契約書は、なぜ必要になるのか?

業務委託契約書の作り方(H2イラスト①)

業務委託で働く場合、雇用とは前提が大きく変わります。

会社に雇われていたときは、
正直なところ、契約内容を細かく意識せずに働いていた方も多いかもしれません。

一方で、業務委託ではそうはいきません。

どんな業務を、どの範囲まで行うのか。
報酬はどのように計算され、いつ支払われるのか。

こうした点を整理しておかないと、

「報酬が思っていたより低い」
「こんな条件だとは聞いていなかった」

と感じる場面が出てきます。

だからこそ、業務委託では、
条件を自分自身で確認し、整理していくことが欠かせません。

業務委託契約書というと、トラブルを想定した堅い書類を思い浮かべるかもしれません。
ですが、その役割はそれだけではありません。

業務の条件や前提を整理して、
余計な不安を減らし、業務に集中しやすくするための
“安心のルールブック”のようなものです。

次のセクションでは、
業務委託契約書に最低限書いておきたい内容を整理していきます。

業務委託契約書とは何か|まず押さえておきたい基本項目

業務委託契約書の作り方(H2イラスト②)

契約書というと、条文や専門用語が並ぶ
難しい法律書類を想像するかもしれません。

ですがここで大切なのは、
細かな法律知識ではなく、どんな内容が並んでいるのかという全体像です。

このセクションでは、
雇用契約との違いを最低限だけ整理したうえで、
業務委託契約書に書かれる基本的な項目を俯瞰していきます。

雇用契約との違いと、薬剤師業務の位置づけ

雇用契約では、働き方や業務の進め方について、
会社側の指示や管理のもとで働くのが前提になります。

一方、業務委託では、
受託側(フリーランス)が独立した立場で業務を行うことが前提です。

薬剤師の業務を考えると、
何か具体的な「成果物」を納品する仕事というよりも、
一定の業務を継続して遂行すること自体が求められます。

そのため、業務委託の中でも、
薬剤師業務は「準委任契約」として整理されると考えられます。

ここで大切なのは、
契約類型を細かく理解することではありません。

薬剤師の業務委託契約は

「何をどこまで行うのか」
「どんな条件で業務を遂行するのか」

をあらかじめ言葉にしておく契約だという点です。

業務委託契約書に書かれる主な項目(全体像)

業務委託契約書は、業務の条件を整理する項目が順番に並んだ構成になっています。
一般的には、次のような項目が並びます。

項目  内容の概要
表題(契約書の名称)「業務委託契約書」「準委任契約書」などの契約名
前文(契約当事者)委託者・受託者それぞれの氏名や住所
業務内容行う業務の内容や範囲(調剤、服薬指導など)
報酬金額と支払条件報酬額、計算方法、支払日など
契約期間・納期契約の開始日・終了日、更新の有無
秘密保持業務上知り得た情報の取り扱い
再委託の可否業務を第三者に任せてよいかどうか
報告義務業務の進捗や結果の報告方法
契約解除契約を終了できる条件や手続き
損害賠償トラブル時の責任の範囲
合意管轄紛争時に利用する裁判所
その他反社会的勢力の排除などの定型条項

まずは、この全体像を把握しておくだけで十分です。

次は、この契約書を「どう用意していくか」、
特に最初の一通をどう考えればよいのかを整理していきます。

業務委託契約書は、まずは叩き台から始めよう

業務委託契約書の作り方(H2イラスト③)

ここからは、雇用から業務委託へ切り替えた際に、
筆者が契約書をどのように考え、準備したのかをお伝えします。

契約書は、最初から完成させるものではない

業務委託契約書というと、
「きちんと仕上げたものを提出しなければならない」
そんなイメージを持つ方も多いかもしれません。

ですが筆者が業務委託へ切り替えた際、
契約書は提出物というより、
話し合いの材料として考えていました。

契約書づくりで大切なのは、
最初から完成させることではなく、
話し合いのスタート地点となる「叩き台」を用意することです。

調剤薬局では、業務委託契約の雛形がないこともある

調剤薬局側が、業務委託契約に慣れていないケースは多くあります。
これまで雇用契約しか扱ったことがなく、
業務委託という形そのものが初めて、という場合もあるからです。

こうした状況では、
受託側であるフリーランス薬剤師が
契約書の叩き台を用意した方が、話がスムーズに進むことがあります。

ゼロから内容を考えるよりも、
「まずはこの形でどうでしょうか」と具体案を出した方が、
条件の確認や調整がしやすくなるためです。

実際、筆者自身も、委託元に雛形がなかったため、
こちらで叩き台を用意し、
その内容を一緒に確認しながら、すり合わせていく形を取りました。

大切なのは、
契約の話を前に進めるための材料を用意することです。
その手段のひとつとして、
こちらで叩き台を用意する、という選択肢があります。

叩き台を用意するための、現実的な選択肢

最初の一通として取り入れやすいのが、
既存のテンプレートを活用する方法です。

業務委託契約書は、
ゼロから条文を考えなくても、
あらかじめ一般的な構成が整った雛形をもとに、
必要な部分だけを書き換えていく形で十分に対応できます。

その選択肢のひとつとして、
マネーフォワード クラウドが無料で提供している
業務委託契約書のテンプレートがあります。

Word形式でダウンロードできるため、
業務内容や報酬条件などを自分の状況に合わせて書き換えやすく、
叩き台として使うにはちょうどよい形式です。

具体的な入手方法や、
ダウンロード後に確認しておきたいポイントについては、
次のセクションで整理します。

マネーフォワード クラウドを使って契約書を用意する方法

業務委託契約書の作り方(H2イラスト④)

ここでは、マネーフォワード クラウドが無料で提供している
業務委託契約書のテンプレートを使って、
最初の一通を用意する手順
を紹介します。

特別な知識やツールは不要です。
Word形式のファイルをダウンロードし、
必要な部分を書き換えていくだけで進められます。

テンプレートのダウンロード手順

  1. マネーフォワード クラウド公式ページを開き、ログインせずに下へスクロール
  2. 「法務関連テンプレート集」をクリック
  3. 検索窓に「薬剤師 業務委託契約書」と入力
  4. 該当テンプレートを選び、ダウンロードページへ進む
  5. メールアドレスを入力し、チェックを入れて送信
  6. メールで届いたリンクから Word形式のファイルを入手
業務委託契約書の作り方(手順①)

公式サイトトップページ。ログイン不要で下へスクロールすると、テンプレート集にアクセスできます。

業務委託契約書の作り方(手順②)

公式サイト下部のメニューから 法務関連テンプレート集 をクリックします。

業務委託契約書の作り方(手順③)

ページを開いたら、下へスクロールして検索窓を表示させます。

業務委託契約書の作り方(手順④)
業務委託契約書の作り方(手順⑤)
業務委託契約書の作り方(手順⑥)
業務委託契約書の作り方(手順⑦)

※ダウンロードボタンをクリックすると、登録メールアドレス宛にリンクが送信されます。

ダウンロード後に確認しておきたいポイント

テンプレートをダウンロードしたら、
まずは内容を一度ざっと確認してみましょう。
この時点で、すべての条文を細かく理解する必要はありません。

確認したいのは、

  • どんな項目が並んでいるか
  • 自分の業務に合わせて書き換える必要がありそうな部分はどこか

という全体感をつかむことです。

特に、
業務内容・契約期間・報酬と支払い条件といった部分は、
自分の働き方に直結するため、しっかり考えておきたいポイントです。

それ以外の条文については、
まずはテンプレートの形をベースにしながら、
必要に応じて調整していく進め方で問題ありません。

ここまでで、
業務委託契約書の叩き台を用意するまでの流れを確認してきました。

最後に、この契約書をどう捉えればよいのか、
全体を振り返ります。

まとめ|契約書は「安心して働くための準備」

業務委託契約書の作り方(H2イラスト⑤)

業務委託契約書は、
トラブルに備えるためだけの堅い書類ではありません。

雇用から業務委託へ切り替わるとき、

どんな業務を、どこまで行うのか。
どんな条件で、どのように報酬が支払われるのか。

そうした前提を、あらかじめ言葉にして整理しておくためのものです。

そのため、契約書は
最初から完璧に仕上げる必要はありません。
叩き台を用意し、条件を確認しながらすり合わせていく。
それだけでも、契約の話は十分に前へ進みます。

業務内容や報酬など、
自分の働き方に直結する部分にはしっかり向き合い、
それ以外はテンプレートを活用する。
そんな進め方でも、契約書としては十分に意味があります。

契約書は、不安を増やすためのものではなく、
安心して働くための準備のひとつです。
肩の力を抜きながら、まずは形にしてみてください。

✅ 次に進めるアクションはこちら:

👉 マネーフォワード クラウド公式ページ(外部リンク|無料テンプレート集)
この記事で紹介した、業務委託契約書の無料テンプレートはこちらから入手できます。
(ページ下部のテンプレート集からダウンロード可能)

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